トランプ米大統領の相互関税政策により経済の先行きは不透明は状況です。S&P500や日経平均もトランプ米大統領の一言に粗い値動きをしています。
では、このトランプショックで為替はどういう影響があるか?今後どうなりそうかを考察したいと思います。
💱 米ドルの動向:予想外の下落
通常、関税の導入は国内産業を保護し、通貨高を招くとされていますが、2025年の米ドルは逆に下落しています。これは、トランプ政権の予測不能な関税政策が投資家の信頼を損ね、米国資産からの資金流出を招いたためと考えられます。実際、ドル指数は4月に4%下落し、2022年以来の大幅な月間下落となりました。 Reuters
💴 円相場:円高傾向とボラティリティの上昇
日本円は、米中貿易摩擦の激化や世界経済の不確実性の高まりを背景に、安全資産としての需要が増加し、円高傾向を示しています。4月中旬には、ドル円相場が半年ぶりの高値となる1ドル=142円台まで上昇しました。 Bloomberg.com
🇨🇳 人民元:下落圧力と金融緩和の可能性
中国の人民元は、米国の関税強化に対する報復関税や経済成長への懸念から下落圧力を受けています。中国政府は、金融緩和策として預金準備率の引き下げや政策金利の引き下げを検討しており、これがさらに人民元の下落要因となる可能性があります。 Reuters
🌍 為替市場全体への影響
トランプ政権の関税政策は、世界的な貿易不均衡を是正することを目的としていますが、実際には為替市場の不安定化を招いています。米ドルの信頼性低下や他国通貨の変動性の増加が、世界経済に新たなリスクをもたらしています。
トランプショックに対するFRBと日銀の反応は?
🇺🇸 FRB(米連邦準備制度理事会)の対応
- インフレと成長への懸念:ジェローム・パウエルFRB議長は、トランプ政権の関税政策がインフレを再燃させ、経済成長を鈍化させる可能性が高いと警告しています。特に、関税の規模が予想を上回り、スタグフレーション(インフレと経済停滞の同時進行)のリスクが高まっていると指摘しています。 Axios
- 政策スタンス:FRBは現在、金利政策に関して慎重な姿勢を維持しています。トランプ政権の貿易政策や規制方針が明確になるまで、利上げや利下げの判断を保留し、経済指標の動向を注視しています。
🇯🇵 日銀(日本銀行)の対応
- 経済への影響評価:植田和男日銀総裁は、トランプ政権の関税政策が日本経済にとって「悪いシナリオ」であると述べ、輸出や企業マインドへの下押し圧力を懸念しています。これにより、日銀は2025年度の成長率見通しを下方修正する可能性を示唆しています。 Bloomberg.comReuters Japan
- 金融政策の柔軟性:日銀は、経済情勢の変化に応じて適切な政策対応を行う方針を示しています。具体的には、関税の影響で経済が悪化した場合、利上げの時期を後ろ倒しにする可能性があるとしています。また、インフレ率が目標の2%を上回る場合には、追加の利上げも検討する構えです。 YouTube
- 為替市場への対応:日本政府は、トランプ大統領からの「円安誘導」批判に対し、為替操作を否定しています。加藤勝信財務相は、最近の為替介入は円買いであり、意図的な円安誘導ではないと説明しています。 Reuters
今後、円安、円高どちらに振れるのか?
これが非常に難しいところですね。一庶民目線からすると、エネルギーコスト+円安の相乗効果で物価高となっているので、アメリカがドル安にしたいのであれば、「どうぞどうぞ」と言いたい所ですね(笑)
トランプ米大統領の「円安誘導」発言は意味不明ですが、石破政権には「そんなに言うなら日米で協力して一斉にドル安円高の為替介入しませんか?」くらい言って、実現してほしいとことです。
まとめ
直近の報道では日米交渉では為替は議題に挙げないとのことですが、如何せんトランプ政権なので数時間後には何が起きるか分かりません。
投資成績だけを言えば円安の方がいいですが、実生活では物価高の影響が大きいので円安になってほしいものですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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